【はじめての引越し】③不動産屋さんに行って実際に物件を内覧しよう

少し前、オタクのこんな呟きを拾いました。

”3月から住む部屋が決まっていません、皆さんは部屋を借りる時にどうやって借りましたか?”

なるほど、このオタクは春から親元を離れて新生活を送るようです。いいですなあ、青春ですなあ。期待と不安の新生活、さぞ輝きに満ちていることでしょう。

しかし!!!!!!

世の中そう甘くはありません。不動産屋だって商売です。慈善事業ではありません。それ故にはじめての新生活を送ろうとしている人たちを『鴨が葱を背負って来たww』としか見ていないかもしれません(あくまで個人の感想です。とても親切な不動産屋さんもあります)。

 

そこで今回は、過去なんども単身引越しを経験した天王州さんから新生活を送ろうとしているオタクの皆さんに、物件探しの手順や引越しまでの流れ等を諸々説明します。ポロリはありません、残念。

 

※天王州 雫のプロフィール

1995年静岡県静岡市清水区生まれ。高校入学と同時に上京。
卒業後は就職や転職、気分などで埼玉(上福岡)→栃木(佐野)→埼玉(上福岡)→埼玉(比企郡)→東京(府中)→東京?(町田)と引越しを繰り返し、2022年2月末にも引越しを予定。

 


【新生活を送るまでの手順】

①物件を探そう~理想と現実と妥協の狭間で踊り狂え~

②不動産屋さんに問い合わせしよう~特に無し~

③不動産屋さんに行って実際に物件を内覧しよう~互いに信頼できる相手か見極めろ~

④気に入った物件を契約しよう~君に決めた!~

⑤あらかじめ新居に必要なものを揃えよう~何がどれだけ必要なの?~

⑥引っ越そう~力こそパワー、パワーこそ力なり~

 

※お知らせ※
②不動産屋さんに問い合わせをしよう。は都合によりカットします。書くことないし。

 

 

③物件を内覧しよう

SUUMOやat-homeで気になる物件を見つけ、不動産屋さんに足を運んではい契約…なんてことは、引越し初心者でも絶対にしないと思いますが、念のために言っておきます。

気になる物件は絶対に!!!絶対に!!!絶対に!!!
内覧(内見ともいう)しろ!!!!!!!!

どんなに不動産屋さんが『人気の物件で~』『今すぐ申し込まないと~』なんて言ってきたとしても絶対に物件の内覧はしてください。内覧して気に入って申し込もうとしたら先約がいたので諦めざるを得なかった…という事もありますが、契約をしてから聞いていた話や想像していた部屋と違う!!!!って失敗するより1000000倍マシです。失敗した部屋で数年過ごすのってめちゃくちゃストレスです。マンボウじゃなくても死にます。

 

そしてもう一つ。

物件は最低でも!!!最低でも!!!最低でも!!!
複数件、内覧(内検ともいう)しろ!!!!!!!!!!

若い人や引越し未経験者は気になった部屋を1つみて契約しがちです。

先日、私が不動産屋さんに行き複数の物件資料を比べてみていたところ、先に入店していた若い男性が担当さんと一緒に内覧へ出かけ、20分後に帰ってきて契約申し込み書類を書きはじめました。複数件の内覧をしていたら物件を見る時間や移動時間が発生してもっと時間がかかりますから、おそらく彼は内覧を1件しかしていないでしょう。

物件の立地、間取り、家賃、初期費用などすべての条件が合致する物件と一発で出会う確率は宝くじ1等を当てるよりは高くても、競馬のwin5を当てるに等しい確率です。分からない?まあ、滅多なことがない限り無い…とわかってもらえれば十分です。

 

物件を複数件も内覧する理由を簡単に述べようと思ったのですが、残念ながら仕事と引越しの荷造りで脳死している今の僕には上手く説明が出来ません。ごめんなさい。

ただ、世間の主婦が『スーパーAは野菜が高い。スーパーBは野菜もお肉も安い。』と言ってスーパーを比べて買い物に出かけたり、お父さんが『メーカーAの冷蔵庫よりメーカーBの冷蔵庫のほうが容量が大きいけど両方とも価格が変わらない。保証もメーカーBのほうが充実している』と言って新しい冷蔵庫を買ってくるのと一緒で、複数で比べないとその物の本当の良さというのは分からないということです。

似たような部屋の間取りと家賃設定の物件Aと物件B。
物件Aの方が清掃も行き届いていて清潔感があった。物件Bは初期費用が安かった。比べてみて、自分にとって何が譲れない条件なのかを改めて比べてから部屋を決めることが大事なのです。

 

ということで物件の内覧は必ず3件以上。どんなに最低でも2つは気になる物件を内覧してください。条件が似たような物件同士でも構いませんし、思い切って妥協できる条件が異なる物件を選んでもかまいません。どちらかと言えば後者をお勧めします。『家賃が3000円高くなるけど理想の間取りの部屋A』と『部屋Aより家賃も安いけど少し狭い部屋B』とか。

 

 

で。
内覧するときも幾つか確認しておきたいポイントがあります。

 

①共用部分の清掃は行き届いているか。
②室内に目立ったキズなどは無いか。あればどこにどんなものがあるか。
③備え付けの設備はどんなものがあるか。
④部屋の中で感じる周囲の騒音はどの程度か。
⑤手持ちの家具を配置できるか。
⑥コンセントが何処にどれだけあるか。

 

順を追って簡単に解説します。

 

①共用部分の清掃は行き届いているか。
共用部分の清掃が行き届いている物件は、大家さんor管理会社が定期的に物件を見に来ている証です。そういった物件の方が防犯的にも安心できますし、何か困ったことがあったときは柔軟に対応してくれる事が多いです(経験上)。クモの巣が張られていないか、玄関外の電球は切れていないか、駐輪場の自転車は綺麗に並んでいるかなど確認しておきましょう。

 

②室内に目立ったキズなどは無いか。あればどこにどんなものがあるか。
部屋に入ったら室内の現状を把握しておきましょう。

・フローリング(畳)に傷やへこみがないか
・壁紙が破れていないか、壁がタバコ等で黄色く変色していないか
・扉が外れかけていないか   ・窓が割れていないかetc...。

これらを入居前に把握し不動産屋と共有しておくことで、主に退去時の敷金トラブルを避けることができます。敷金がない物件でも、退去時に『傷があったので追加でお金を払ってください』と請求されることを避けるため、確実にチェックしておいてください。

 

③備え付けの設備はどんなものがあるか。
入居時に元々設置されている設備がある場合があります。エアコン、室内灯、温水洗浄便座etc....何が設置されているのか確認し、必要に応じて自分で用意しましょう。

 

④部屋の中で感じる周囲の騒音はどの程度か。

・近所に保育園や小学校があって子供達の声が気になる…
・大通りに面しているのでトラックの走行音が気になる...
・隣の部屋の生活音が必要以上にうるさいetc...

時間帯によって確認できないこともあると思いますが、極力確認しておくことで避けられるトラブルやストレスもあります。特に騒音問題は隣室側がうるさいのみならず、自分の生活音が隣室にとって騒音になってトラブルにつながることもありますので、もしアナタが深夜にしか洗濯機を回せない社畜だったり、夜中にエアブラシを吹くプラモデルオタクである場合は、可能な限りチェックしておきましょう。

 

⑤手持ちの家具を配置できるか。
忘れがちなのがコレ。引越し初心者あるある『部屋を契約してから手持ちのベッドが置けなかった』『買った冷蔵庫が置けなかった』などのトラブルを避けるため、大型家具の配置予定場所の寸法は内覧時に図っておくと良いでしょう。だって、買ったばかりの冷蔵庫が置けなかったからってもう一度新しい冷蔵庫を買うなんてばかばかしいでしょ?

 

⑥コンセントが何処にどれだけあるか。
テレビ、パソコン、冷蔵庫、電子レンジ、間接照明、ベッドの横でスマホ充電、電動工具やエアブラシなど、我々の身の回りには電気が必要不可欠です。ですから、コンセントの位置と数を把握したうえで、家具類の配置を考えて置くことも大事です。内覧のときに済ませておくと引越しがスムーズになります。

 

他にも細かく確認すべきことはあると思いますが、少なくともこの6つは内覧時に確認しておいたほうがいいかなって思います。初めての引越しで浮足立つのもわかりますが、そういう時ほど失敗しやすいので慎重に。真田さんと斎藤隊長も『慌てず、急いで、正確に』って言ってましたしね(関係ない)。

 

 

 

上級編~不動産屋さんの担当について~

引越し経験のある人なら共感してくれるだろう”担当さんの当たり外れ”について小話。

初心者さんはよく引越しを振り返るときに『優しい担当さんで良かった』と話すことがありますが、その担当さんは本当に”アタリ”だったのでしょうか?

話しやすいし、親身に相談に乗ってくれたし、わがままも聞いてくれた。それがアタリの担当さんという判断だとしたら間違いだと僕は思っています。何故でしょう。

だって営業職なんだからコミュニケーション能力は高いし、相談に乗ってくれたり許容できる我が儘を聞くのが彼らの仕事だからです。

今のアナタは『話を聞いてくれるしサービスもしてくれるし、キャバ嬢ちゃん最高だよ!!きっと俺に気があるね!!』とドヤ顔で話している童貞(35)と一緒です。

...アナタにも不動産屋さんにも大変厳しい意見ですが、実際そんなもんです。残念。
じゃあ僕が思う”この担当さんは当たりだな”ってどういう時に感じるものなのか。それは内覧の時に分かります。

 

綺麗なお部屋が大好きな天王州はある物件を内覧しに来ました。
この物件Aは家賃こそ予算を2000円超えていますが、新築で部屋は明るく清潔感もあります。出来ればここに住みたいけど、やっぱり家賃が気になる…。
そんな時に担当さんが言いました。

担当A氏『やっぱり新築は綺麗でいいですね』
担当B氏『やっぱり新築は綺麗でいいですね』
担当C氏『やっぱり新築は綺麗でいいですね』

けどやっぱり家賃が気になる…。そこで次に、物件Aとは真逆の”家賃も安く広いけど築年数35年の物件B”を見てみることにしました。

 

物件Bは、やっぱり築年数の古さからか天井は低く部屋は暗い。水回りも古く清潔感があるとは思えない…。この部屋はナシかな…
そんな時に担当さんが言いました。

担当A氏『家賃も予算内に収まってますし、広くていいと思います』
担当B氏『………』
担当C氏『やっぱり築年数が経ってると気になりますよね。これだったら月々2000円頑張ってさっきの物件Aでもいいかなって気がします』

さて、3人の中で僕が思う当たりの担当さんとは誰でしょう。

 

正解は担当C氏。彼こそが僕(天王州)が思う当たりの担当さんです。何故でしょう?

答えを紐解くところは上記アンダーラインが引かれた一文。僕(天王州)は家賃2000円超えよりも部屋の清潔さに重点を置いて部屋を内覧していることがわかるでしょうか?
物件Bに関して言えば”この部屋はナシかな…”とまで感じているあたり、家賃以上に譲れない条件であるというのが伝われば幸いです。現代文の問題じゃねえよ。

 

築年数が経った物件Bの内覧で、担当A氏は『家賃も予算内に収まってますし、広くていいと思います』と物件Bの良い所を誉めていますが、これは不動産屋さんの新人さんがよくやりがちなただの物件アピール。だって不動産屋さんも商売ですから、人気が薄い物件を契約させることで契約実績を作ったり、売れ残りそうな部屋を契約させることで売れそうな部屋を次の人に残しておこうという営業的働きをしなければいけません。
だから、若い担当さんや実績が欲しいTHE営業マン的な担当さんは物件の良い所だけを口にします。ネガティブなことは殆ど言いません。

 

そんな中で、担当C氏のやっぱり築年数が経ってると気になりますよね』という一言は、営業実績よりも目の前のお客さんに納得してもらいたいという気持ちが伝わってきませんか?あくまで僕基準ですが、”綺麗な部屋がいい”という僕の絶対条件を理解して部屋の感想を述べてくれる担当さんは良い人だなって思います。思いませんか?思いますよね?

さらに『これだったら月々2000円頑張ってさっきの物件Aでもいいかなって気がします』の一言も良い担当さん選出のポイント”担当さんが物件を探している側の人間だったらこう思う”的な本音をハッキリ言ってくれる人はあまりいません(当社比)し、そういう考え方もあるよって方向性や選択肢を示してくれる人は、本当の意味で親身になって物件を探してくれているような感じがしませんか?

それさえも営業スキルと言われてしまえばそうかもしれませんが…